TC鍼灸マッサージ院

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2021.03.10

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生活習慣の見直しで体質改善!子午流注に合わせたセルフケアを解説

生活習慣を見直そうと考えている人は、こんな疑問をお持ちではないでしょうか。

・どんな生活習慣の見直しやセルフケアがあるのか

・どんな事をどの時間帯にすると最適か

・一日の理想的なスケジュールが知りたい

 

結論から伝えますと、五臓六腑(内臓)の働きに合わせて生活習慣を見直すことが大切です。

内臓の働きを「子午流注(しごるちゅう)」という考えに基づくと、24時間を12分割に分けることができます。今回はこの子午流注をベースに生活習慣を効率よく改善していく方法をご説明します。

 

いきなり全てを一辺に始めることは難しいと思いますので、

3週間~3ヶ月で続けられそうなスピードでゆっくりと自分の生活スタイルに入れやすいものから徐々に始めていきましょう。これ3日坊主にならない重要なポイントです。

比較的始めやすい生活習慣を紹介していきますので、是非習慣化し健康長寿を目指しましょう。

 

目次

 

 

1.内臓の働きに合わせて生活習慣を改善する9つの時間帯

内臓の働きに合わせて生活習慣を変えていくことで、

  •  ・朝起きるのが苦手
  •  ・睡眠トラブル
  •  ・体調を崩しやすい
  •  ・気圧や気温など天気に体調が左右されやすい
  •  ・病気にかかりやすい
  •  ・老けやすい

などといった悩みを改善していくことが可能です。

 

子午流注をベースに考えることは、内臓の働きに合わせて生活することに繋がります。

 

また、時間帯に合ったツボをそれぞれ一つずつ紹介しますので、そちらも覚えていってください。

ではまずは早朝の時間帯である「大腸の時間」から順に紹介していきます。

 

1-1.大腸の時間 5時~7時(卯の刻)

朝起きたら先ずコップ1杯ぬるめの水を勢いよく飲みましょう。夏場は常温でも良いですが、夏以外は胃を冷やしたくないので温かいお湯にしてください。

睡眠中に腸内を大掃除して溜まった便を出すために、胃にものが入った刺激から腸が動く「胃腸反射」を促します。

腸が動き出すことは、全身の血流循環が始まるスイッチとなるため、朝一の快便から体内の毒素を排出して一日を始めることが大切。

ただし、胃腸が弱い人が水分を多く摂ると返って調子が悪くなるため、その場合は一口程度にしておきましょう。

そして、カーテンをあけて朝日を浴びるようにして下さい。身体は日光を浴びてから14~16時間後に眠くなる仕組みとなっています。

夜早く寝たいという人は、実は朝早い時間に朝日を浴びることが大切だと覚えておきましょう。

24時間ぴったりではない体内時計をリセットするためには朝日を浴びることが鍵となります。

 

この時間帯におすすめなツボ

手の陽明大腸経のツボ 合谷(ごうこく)

ツボに対しては、ドラックストアなどで販売している「せんねん灸」を熱さが感じるまですえていただくか、痛気持ちいい強さで3秒キープする指圧が効果的です。

姿勢はできるだけ正しい姿勢で行いましょう。

 

1-2.胃・脾の時間 7時~11時(辰・巳の刻)

胃の時間(7時~9時)に朝食を食べるようにしましょう。胃と脾(ひ)は消化器のことを指し、消化・吸収の時間帯だからです。

朝食は米と味噌汁を推奨します。気とはエネルギーのことを指しますが、元々は「氣」と書くように米が元となります。

そして、味噌汁に使う大豆は※血(けつ)をつくる原料です。

※血(けつ):東洋医学では血液や栄養、ホルモン作用なども含まれる

 

一日元気に過ごせるように、朝食は米と味噌汁を食べて全身の血流の元となる栄養をしっかり補いましょう。

朝ごはんは食べることを勧めます。昼が1回目の食事になると急に血糖値が上がるなど体に悪いからです。

 

この時間帯におすすめなツボ

足の太陰脾経のツボ 足三里(あしさんり)

 

1-3.心・小腸の時間 11時~15時(午・未の刻)

13~15時の間で15~30分の昼寝をして下さい。

陰陽の転換点である正午を挟む時間は「心」の時間帯ですが、陰が強くなり始める午後一番に短時間の昼寝をすることで、血流が良くなり一日の生活が楽になります。

気をつけないといけない事は、1時間以上の昼寝は脳梗塞や心筋梗塞のリスクが高くなるということ。アルツハイマー型認知症は発症リスクが2倍にもなります。

 

ですので、アラーム機能などを使って短時間にしてください。

昼寝の習慣がない人は、横になって目をつぶるだけでも内臓が休憩できます。

13~15時の間で昼寝をすることは、横になることで末端の余計な水分が体幹に戻りやすく、次の膀胱の時間(15~17時)での排尿を促すことにも繋がります。

 

夜の睡眠の質向上にも繋がる大切なセルフケアですが、ほかにも足の冷えや疲労、むくみなどにも効果的。

短時間の昼寝は、免疫力を上げるセルフケアの中で特にオススメなのでぜひ習慣化して下さい。

 

この時間帯におすすめなツボ

手の少陰心経のツボ 神門(しんもん)

 

1-4.膀胱の時間 15時~17時(申の刻)

15〜17時の夕方の時間はトイレに行くことを我慢しないでください。

なぜなら、尿は体内の余計な熱を出す働きがあり、夜の寝つきに大きく関わるからです。

深部体温は夕方がピークとなり、免疫力が下がる時間帯。ここで尿と一緒に体内の余計な熱を排出できないと膀胱炎になりやすくなるため注意しましょう。

また、夕方から深部体温を徐々に下がることが眠気を誘発して入眠に繋がります。

ほかにもこの時間で、

  • ・身体を冷やす性質のある南国のフルーツを食べる
  • ・軽い運動などで汗をかく
  • ・背中のストレッチ

 

なども体内の熱を調節する作用があります。

膀胱の時間は深部体温を徐々に下げるべき時間帯として覚えてください。

 

この時間帯におすすめなツボ

足の太陽膀胱経 承山(しょうざん)

 

1-5.腎の時間 17時~19時(酉の刻)

理想は働く時間をこの腎の時間(17〜19時)までに終わらせて食事も済ませましょう。

夕暮れ時は陽から陰が強くなっていく切り替えの時間帯であり、入眠のために深部体温を徐々に低くするクールダウンの時間だからです。

仕事や食事が遅れると体内時計が崩れ、睡眠の質や次の日の体調へと影響していきます。

腎の時間は、活発に動いていた日中の陽エネルギーから、鎮静・穏やかになる夜の陰エネルギーと変わっていく時間ですので、なるべくリラックス(陰の生活)することを心がけて生活して下さい。

※スマホやパソコンの操作は脳を覚醒させるため、陽(活動・興奮)の時間となります。

 

この時間帯におすすめなツボ

足の少陰腎経 太渓(たいけい)

 

太渓は厚目の靴下の上から小さなカイロを貼ることも効果的です。低温やけどにお気をつけ下さい。

 

1-6.心包の時間 19時~21時(戌の刻)

19~21時はお風呂や温かいお湯などを飲んでゆっくりと過ごしましょう。

心と関係が深い心包(しんぽう)の時間にリラックスが出来ると睡眠の質が向上します。

 

入浴は就寝1~2時間前の時間帯で、41℃以下15分程度入ると血管が拡がり身体の芯から温まります。途中に足だけ浸かる時間を含めても大丈夫です。

反対に42℃以上は血管を収縮させてしまうためお気をつけ下さい。

また、ルイボスティーやジャスミンティー、ハーブティーなど香りのあるお茶は身体を温めながら、匂いからも身体をリラックスさせる働きがあるためオススメです。

この時間に気をつけることは、アルコールをできるだけ就寝3時間前までに終わらせて下さい。

寝酒は身体にとって非常に悪いからです。

 

この時間帯におすすめなツボ

手の厥陰心包経 内関(ないかん)

 

1-7.三焦の時間 21時~23時(亥の刻)

三焦(さんしょう)の時間帯は、ゆったりと過ごしましょう。

全身の百脈を十分に休ませ養うことが出来るからです。

 

三焦とは、全身にくまなく気や血(けつ)を届ける働きとされ、また消化も担当しています。

血流を生み出し、運ぶうえでとても重要な器官なのです。

また、この時間帯の夜食を控えましょう。

理由は胃を空っぽにして寝ることができないと、睡眠中での腸内大掃除の仕事が消化・吸収の働きにあてられてしまうから。

 

腸内の大掃除が一晩に3,4回できないことは、ゴミが腸内に溜まり、肌荒れやアトピー、発汗の調節などの悪化に繋がります。

この時間にはもう一つの注意点が、それは就寝1時間前までにスマホやパソコンを見るのを止めましょう。

なぜなら、画面から出るブルーライトは脳を覚醒するため、寝つきや睡眠の質が悪くなるからです。

寝るギリギリまで画面を見てしまう習慣がある人は多いかと思いますが、なるべく控えるようにして下さい。

 

この時間帯におすすめなツボ

督脈(とくみゃく)の百会(ひゃくえ)

座位でも仰向けでも良いので正しい姿勢で目をつぶり、百会を両手で指を重ねて指圧します。

そして、ゆっくりと鼻から息を吸って、口から吐いてください。これを5回×2セット行いましょう。

指圧と呼吸法、脇を伸ばすことから精神が落ち着き、入眠の準備ができます。

 

1-8.胆・肝の時間 23時~3時(子・丑の刻)

イライラや不安、貧血、眼精疲労、動悸、耳鳴り、生理痛、生理不順などがある人は、23時までに寝るようにしましょう。

肝・胆の23〜3時までの時間帯は、睡眠中に血(けつ)をつくるからです。

 

これは胃腸が弱い貧血大国の日本人にはとても大切なこと。健康面だけでなく、美容面にも響きます。

そんなに早く眠れないよという方は、1章の朝日を浴びる時間を見直し、体調の悪いときは23時までに寝るようにするなど対策して下さい。

また寝る格好は、首と足首を冷やさないようにタオルやアンクルウォーマーなどを上手に使って下さい。また、締め付けがあまりないものを選びましょう。

 

首は自律神経が沢山走っているところであり、巻くと苦しいのでタオルをかける程度でOKです。

 

靴下の場合は足の裏から汗をかいて体温を調節する力が阻害されてしまいます。そのためアンクルウォーマーなど足の裏は出るものが最適です。

 

この時間帯におすすめなツボ

任脈(にんみゃく)の神闕(しんけつ)

睡眠中は神闕に小さなカイロなどで温めながら寝て下さい。へそを温めることで寝つきや睡眠の質が向上します。

へそを温めることは暑がりの人でも意外と心地良いと感じることが多いのでぜひお試し下さい。

※カイロを使用する際には低温火傷に注意しましょう。

 

1-9.肺の時間 3時~5時(寅の刻)

大腸の時間から始まり24時間の流れをみてきましたが、最後の3〜5時は「肺」の時間帯。

 

夜は自律神経のうち、身体にリラックスを与える副交感神経が優位になります。

副交感神経が優位になると気道が狭くなるため、肺が弱い人や高齢者は明け方に喘息の発作が出たり、呼吸が苦しくなったりしてしまいますよね。

そういった呼吸器系のトラブルが出やすいことから、昔の人は明け方前の時間を肺の時間にしたのだと思います。

 

肺は酸素を取り込む器官。

前の胆・肝の時間で血をつくり、その中の成分に酸素を運ぶ赤血球があります。その酸素と結合した赤血球をまた肺のポンプ作用で全身に運ぶわけです。

ですので、睡眠中は寝返りが多い方が良いのです。理想は一晩で20〜40回程度すると良いとも言われています。

寝返りが少ないと筋肉がかたまりやすく、血流も悪くなるのです。

 

枕は個体差がありますが、基本的には固めで低い方が良いでしょう。

低反発枕は頭が型にはまりやすく、寝返りが少なくなります。子供はあれだけ寝相が悪いからあまり体が硬くならないのです。

2.まとめ

いかがでしたでしょうか。時間ごとにするべき事や止めるべき事が把握していただけたかと思います。

最後に本記事で解説した内容をまとめると、ポイントは以下の9つ。

 

⑴大腸の時間 5時~7時(卯の刻)
  • ・朝起きたらぬるま湯の水をコップ一杯勢いよく飲む
  • ・体内時計をリセットするために朝日を浴びる

 

⑵胃・脾の時間 7時~11時(辰・巳の刻)

朝食はしっかりと食べ、ご飯とお味噌汁がおすすめ

 

⑶心・小腸の時間 11時~15時(午・未の刻)
  • ・15分から30分の昼寝または横になって目をつぶる
  • ・1時間以上の昼寝は大きな病気になるリスクが高くなる

 

⑷膀胱の時間 15時~17時(申の刻)

尿や汗から体内の余計な熱を出すことが就寝までのクールダウンを促すきっかけとなる

 

⑸腎の時間 17時~19時(酉の刻)

腎の時間までに仕事や食事を終わらせる

 

⑹心包の時間 19時から21時(戌の刻)
  • ・入浴やお茶などゆっくりとした時間を過ごすこと
  • ・アルコールは就寝3時間までが理想。寝酒は体に悪い

 

⑺三焦の時間 21時~23時(亥の刻)
  • ・百会を押す
  • ・夜食は睡眠中の腸内の大掃除ができなくなる
  • ・スマホやパソコンは就寝1時間前まで

 

⑻胆・肝の時間 23時~3時(子・丑の刻)
  • ・血をつくるために23時就寝が理想的
  • ・睡眠中は首や足首を冷やさないようにする

 

⑼肺の時間 3時~5時(寅の刻)

できるだけ寝返りは多い方が身体に良い

 

この記事の大半は睡眠に関する生活習慣を中心に書かせていただきました。

現代人は身体を休ませることが出来ていない人が多くいます。

 

一日の約3分の1を占める睡眠。その質を高める為には一日のサイクルが大切です。

 

適度に身体がリラックスできるように生活習慣を見直し、副交感神経の働きを促すことで、自己免疫力・自己治癒力を向上・維持させましょう。

 

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